消費者金融の武富士というと、即日融資にも対応していた大手として有名でした。
しかし、総量規制の影響だけでなく、過払い金返還請求の影響も受けて、経営破綻となってしまい倒産までしてしまったのです。
今回は、そんな武富士の倒産に至るまでの経緯を案内しておりますので、武富士だけでなく、現在の金融のなにが変わったのか?に興味がある人は、良ければ参考にしてください。
元々、武富士は大手の消費者金融として有名な業者でした。
また、数多くの消費者金融の名前が知られるようになった頃は、「サラリーマン金融」と言われていることも多くありました。
しかし、それから即日融資といった、銀行では真似できないようなサービスが登場し、サラリーマン金融という扱いから、消費者金融という「多くの人が利用している金融」という扱いに変わったのです。
時代とともに躍進する武富士・・・だったのですが、2010年9月には倒産となってしまいました。
その理由ですが、以下のような理由もあり「消費者金融全体の人気が下がってしまった」ためです。
それだけでなく、消費者金融全体で取立が厳しいといった、経営上のトラブルも多くの人に知られるようになったのです。そのため、信用を失ってしまい、大手の消費者金融の中にも、経営を続けていくことが困難になる業者も出てきました。
今では倒産してしまっているため、悪評などが見つかる武富士ですが、サポートそのものは悪くなかったという評判が多く存在します。
武富士は、他の消費者金融に比べて新しい顧客を獲得するために懸命でした。
その理由ですが、以下のような理由もあり、顧客の獲得に専念していたと言われています。
経営理念の都合というのは、他の消費者金融に比べて、武富士はかなり厳しい経営姿勢を取っていた・・・という意味です。
そのため、新しい顧客を獲得することをノルマと言い、ノルマを守れない支店が罰せられる・・・といったトラブルも存在します。このような仕組みになっていたことも、最近になってわかってきました。
後は、販売競争そのもので勝つために、数多くの顧客を獲得していたのです。武富士は、大手中の大手として知られる業者であったため、ライバルに勝つという気持ちが他の業者より強かったのです。
そのため、顧客獲得までのサポート面では評価されているものの、契約後の返済などでトラブルになってしまうと、厳しい取立にあってしまい、その後は武富士を使わなくなった・・・という人が相次いだのです。
法改正の問題だけでなく社内のトラブルも合わさって、武富士は倒産してしまったと言われています。
法改正についてですが、こちらの影響は銀行ではなく、主に消費者金融に対して大きな影響を与えたとされています。
今までであれば、「業者の裁量」で融資を行えるようになっていました。ですが、総量規制の影響により、今まで貸し過ぎていた分に対しても規制がかかったのです。
また、銀行は総量規制対象外となっているため、武富士から銀行へ借り直しをされる方も多くいました。
これにより、「今までと比べて融資額が減る」だけでなく、「顧客が減る」という問題を、武富士といった、大手の消費者金融は突きつけられる結果になったのです。
それだけでなく、「過払い金返還請求」もテレビで大々的に取り上げられました。この影響も受けて、消費者金融より銀行のほうが低金利で使いやすい・・・というイメージが生まれたのです。
そのため、経営不振になってしまっただけでなく、経営そのものを続けるのが困難になってしまい、最終的に倒産となってしまいました。
そのため、多くの顧客を抱えている業者ほど、グレーゾーン金利分で発生する過払い金に、悩まされる結果になりました。今では、法律事務所を通じて過払い金返還請求を行っている個人も多いため、何度も裁判になる・・・という問題まで発生しています。
すでに案内しておりますが、消費者金融は総量規制の対象となっています。
なぜ対象になるのか?というと、銀行系以外はノンバンク系という扱いになるからです。
ノンバンク系についてですが、消費者金融以外では以下のような業者、商品がノンバンク系の扱いを受けます。
これらの業者を実際に利用してみるとわかりますが、今では総量規制の対象になっていることを、公式サイト上で明らかにしています。
総量規制に関する補足となりますが、総量規制以上の制限がかかるケースも存在します。なので、年収300万円の人は、総量規制がかかっている場合、必ず100万円借りられる・・・というわけではありません。
消費者金融は、業者ごとの裁量で審査を行っているので、業者によっては、最初の借り入れは20万円までと制限していることもあります。
武富士の倒産に、強い影響を与えたグレーゾーン金利ですが、グレーゾーン金利が適用になったのにも理由が存在します。
その理由ですが、グレーゾーン金利が適用となる前は、消費者金融で借り過ぎてしまう人が多くいたためです。
過去では、29.0%前後で金利設定を行っている消費者金融が多く、しかも即日融資が可能となっていました。なので、29.0%前後の金利設定で、いきなり100万円も借りてしまう人までいたのです。
人によっては、年収が多いため返済で苦労することがない人もいます。ですが、武富士で借り過ぎてしまった人の多くは、途中で返済が難しいことに気付き、返済が不能になってしまう人も多くいました。
このようなトラブルが段々と明るみになってきたため、グレーゾーン金利が廃止になったのです。
今でもテレビで良く見かけますが、消費者金融の多くは過払い金返還請求の対応を今でも行っています。
これは武富士も同じ状況だったようで、以下のような対応を取らされる状況に追い込まれました。
今では倒産してしまっている武富士ですが、経営を行っていた時は、約200万人以上の債権者を抱えていたのです。
その後どうなったのか?というと、武富士の倒産を受けて、「Jトラスト」という金融業者がスポンサーにつきました。
ですが、その後はJトラストも当初の予定通りに経営を行うことができず、「2013年に貸付事業そのものから撤退」している状況です。やはり、グレーゾーン金利などでイメージが悪化してしまい、集客が上手に行なえないというトラブルが多く発生したようです。
また、倒産後の武富士ですが、商号が「TFK株式会社」に変更されています。
それと、武富士の過払い金返還請求はどうなったのか?というと、今のところは保留となっているもの、不明となっているものが数多く存在します。
他の消費者金融と比べて債権者が多いだけでなく、上記のような会社そのものの変化も多いため、今でも全体像がハッキリとしておらず、多くの人が過払い金返還請求を行うため、法律事務所を介して申請を行っている状況なのです。
武富士が倒産となった後は、経営そのものにも問題があったという話も多く出回るようになりました。
その中で良く登場するものに、強引な商品の販売という問題が存在します。
どのような問題なのか?というと、以下のような迷惑な対応を行う営業が多く、倒産前から多くの人と揉めることが多かったそうです。
迷惑メールに酷似している問題ですが、大手の消費者金融の中には、このような過度な迷惑をかける業者も存在していました。
そのため、今では訪問を行っても良い時間帯だけでなく、ダイレクトメール、営業の電話についても規制がかけられています。
大手というと、柔和な対応を心がけているもの・・・と思ってしまいますが、武富士は即日融資のサービスだけでなく、このような迷惑を顧みないような対応まで行っていたのです。
そのため、武富士は金融商品の販売当初から問題が多かったという人もいれば、自分は迷惑をかけられたことがない・・・という人が存在するのです。
取立についても、ヤミ金のような内容の取立・・・というものもあれば、安心して付き合える業者と取引できた・・・というものもあります。武富士は、支店ごとで経営姿勢が違っていたようで、このようなトラブルも抱え込んでいた消費者金融だったのです。
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他の消費者金融と比較すると、他にも武富士が倒産してしまった理由を発見することができます。
例えば、強引な融資の勧誘などでも武富士は有名です。
融資というのは、基本的に「利用者(ローンの申込者)」のほうで細かい設定を行います。そのため、多く借り過ぎてしまうという悩みが、基本的に発生することがありません。
ですが、武富士の場合は「まだ借りられる」という案内を、何度も持ちかけてくるのです。そのような営業を何度も受けていると、いつの間にか借り過ぎてしまうこともあります。
このような形で債務が膨らんでしまい、グレーゾーン金利廃止の影響で、武富士が過払い金返還請求に応じないといけない金額も膨れ上がりました。
このようなトラブルは、大手消費者金融の中でも武富士以外では、あまり目にすることのないトラブルです。それほど、倒産までに新規顧客の獲得、融資額を高くする・・・という経営姿勢が悪影響を及ぼし、最終的に武富士は倒産することになってしまいました。
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